oh6.jpgwebそれは時間が止まっているかのような光景でした。レジェンドオブレジェンドの王貞治さん(ソフトバンク会長)が、巨人のユニフォーム姿で伝説の一本足打法を披露しました。

台湾・台中で行われた台湾OB選抜対巨人OB選抜とのチャリティーマッチの7回表でした。王さんが代打で登場すると、観客は総立ちで日本の、そして台湾の偉大な英雄を迎えました。マウンドには西武で活躍したオリエントエクスプレス郭泰源、捕手は巨人で活躍したアジアの大砲呂明賜と台湾側も舞台をお膳立てしました。

oh1.jpgwebこのルーティンも子どものころよくマネしたものです。ohtuika.jpgweb美しい。76歳の一本足。唯一無二の芸術的フォームではないでしょうか(かなり欲を言えば、耳なしヘルメット、ソックスが見えたら現役時代さながらでしたが)。実は、この取材で最後まで悩んだのが、どこから撮影するかということでした。どストレートに考えれば三塁側のカメラマン席(この絵から見ると右側の延長線)から撮るのが王さんの一本足の定番かつカッコイイ姿かと思います。しかし、欲張りなもので背中の「OH 1」も撮し込みたい気持ちも捨てきれませんでしたが、結局、三塁側から撮る予定で準備していました。

しかし、試合中に仲のいい台湾のカメラマンから「台湾側はピッチャー郭泰源とキャッチャー呂明賜を用意しているらしいよ」との情報をもらい、考えを変えました。王さんの国籍である台湾(あえて国という表現を使います)で行われている試合ということに意味があるんだと。郭泰源さん、呂明賜さん、そして観客の方々を1枚に納めるということを選択し、6回からセンターに移動しました。通常センターの場合、打者から見てバックスクリーン左側から撮るのがセオリーですが、今回は少しでも王さんの背中「OH 1」も入れたいと右側(カメラマン的には通称逆センターと言います)の位置に入りました。

さて、写真に戻ります。

ohfaul.jpgweb王さん、必死にボールを当てファウルします。右足と左足のバランスがきれいです。ohfaul2.jpg660

これも当てます。勢い余ってバランスを崩し、転倒してしまいました。

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ohtenntou4.jpgwebレジェンドの転倒に球審も呂明賜さんも心配して駆け寄ります。
ohsannsinn.jpgweb最後もフルスイングで空振り三振となりました。

ohrasuto2.jpgwebohaisatu.jpgweb観客からは拍手の嵐。そして郭泰源さんは深々と頭を下げました。

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正直なところ、この出張にカメラマンは行かないだろうなと思っていました。経費削減のおり、国内ならまだしも海外で行われるOB同士の親善試合ですから、行ったとしても巨人と関係の深い某スポーツ紙ぐらいかなと。しかし、終わってみれば行ってよかったなと心の底から思いました。そして、どうか今回が最後のユニフォーム姿にならないよう、王さんの末永いご健勝をお祈りいたします。でも今回の一本足とフルスイングを見れば、まだまだお元気でいらっしゃると確信いたしました(野上伸悟のとっておきショット)